シーリング工事の打設後に雨水に触れるリスクやその対策を解説
コーキングで大事なのは「乾く時間」の目安と、乾ききらないことで起きる失敗例を知っておくこと。 まだ乾いていない時に濡れてしまうリスクや、その防ぎ方についても解説します。
シーリング工事の打設後に雨水などに触れるとどうなるのか?

シーリングが硬化していくプロセスは、大きく3つのステップに分けられます。 それぞれの段階で中身の状態は変化しており、この「乾きの進行度」を正しく把握して扱うことが、施工上の持ち(耐久性)に直結します。 では、具体的な乾燥の経過を順を追って解説しましょう。
最初のステップは「表面硬化」です。 表面に皮が張り、指で触れてもベタついたり糸を引いたりしない程度には固まります。
シーリングの材料にも夏用・冬用があり気候に応じた施工を行わなければなりません。
ただし、表面上だけ硬化していても中身はまだ生乾きの場合には指などで押さえると形が変形するので注意が必要です。見た目は大丈夫そうでも、この時点で水などが付着すれば内部に侵入し、悪影響を及ぼすリスクが残っています。
続いて「皮膜硬化」のフェーズに入ると、表面層はより強固になり、上から塗装などができる状態になります。 外的な刺激への耐性は高まりますが、まだ芯まで完全に固まっているわけではありません。 厚い皮膜ができることで、傷や薬品などの影響は受けにくくなりますが、本来の強度や耐久性を発揮させるには、焦らずもう少し時間を置く必要があります。
最終段階が「完全硬化」です。ここまで来れば全体が均質に固まり、シーリング材が持つ最大の耐久性と強度が確保されます。 完全に硬化した後は、雨水などが直接かかっても、内部に染み込んで品質を落とすといった心配はほぼなくなります。
これら3ステップの変化を知り、状況に合わせて施工することで、品質の耐久性を大きく左右します。 しっかりと乾燥期間を設け、段階ごとのリスクを避けることこそが、シーリング工事の性能をフルに引き出し、大切なお家を長く守るための秘訣と言えるでしょう。
シーリング打設前に雨水などが付着するリスクとは?
シーリング打設前に雨水などに濡れると、品質の低下につながり不具合をおこし、シーリングを打設しても短期間で剥離する恐れがあります。特に注意が必要なのがサイディングの外壁です。既存シーリングを撤去した次の日に打ち変えを実施する施工場合、万が一雪や雨などで濡れた場合には漏水の原因になり、また、撤去した部分を完全に乾燥してからでないと剥離の原因にもなります。
まとめ
シーリング工事においては、気候に応じて施工し、その時々の状態に合わせた処置が求められます。 硬化不良よる不具合を回避し、将来的な修繕の手間を減らす意味でも、材料メーカーが指定している乾燥時間を設けてください。 確かなノウハウと細やかな施工こそが、お住まいの資産価値を保ち、心地よい暮らしを守る一番の近道なのです。
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